妊娠中の食物繊維、子どもの発達に関係が?|豊洲レディースクリニック(江東区豊洲)

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月経移動について

月経移動は何歳から使える?年齢と安全性について

修学旅行や部活動の大会、受験、旅行など、大切な予定と生理が重なりそうなとき、「月経移動」という方法があります。

月経移動とは、ホルモン剤を使用して月経が来る時期を早めたり遅らせたりする方法です。年齢だけで一律に判断するのではなく、月経の状態、既往歴、使用する薬剤、血栓症などのリスクを確認したうえで、安全に使用できるかを判断することが重要です 1)2)。

豊洲レディースクリニックでは、安全性や月経周期の状態、当院で使用する薬剤の特性などを考慮し、月経移動を目的としたお薬の処方は原則として15歳以上50歳未満の方を対象としています。これは医学的に「15歳未満は使用できない」「50歳以上は一律に禁忌」という意味ではなく、当院が安全管理上設定している診療方針です。

そもそも月経移動とは?

月経移動には、大きく分けて「月経を早める方法」と「月経を遅らせる方法」があります 1)。

当院では主に中用量のエストロゲン・プロゲスチン配合薬(EP配合薬)であるプラノバールを使用しています。

ただし、お薬を服用すれば必ず希望した日に月経を移動できるわけではありません。ホルモン剤を服用していても予定外の出血が起こることがあり、特に月経を早める方法では予定通りに調整できない場合があります 1)。

そのため、大切な予定が決まったら、できるだけ早めにご相談いただくことをおすすめします。

当院では原則「15歳以上50歳未満」としています

月経移動について、「何歳からできますか?」というご質問をいただくことがあります。

医学的には、月経移動について「15歳から」という一律の年齢基準が定められているわけではありません。海外のガイダンスでは、ホルモン剤による月経抑制は初経前には開始しませんが、初経後であれば「初経から一定期間経過するまで待たなければならない」という一律の基準はなく、思春期でも個別に検討できるとされています 2)。

一方、初経後しばらくは排卵や月経周期が安定していないことも多く、月経がいつ来るのかを正確に予測しにくい場合があります。そのため当院では、月経周期の状態、安全性、月経移動の必要性などを総合的に考慮し、安全管理上の院内基準として原則15歳以上50歳未満を処方対象としています。

15歳未満では、なぜ原則として処方しないの?

思春期では、初経を迎えてからしばらくの間は排卵や月経周期が安定していないことが少なくありません。

そのため15歳未満の方については、単に修学旅行や大会などの日程に合わせて月経を移動するだけではなく、現在の月経周期がどの程度安定しているか、月経移動を行う必要性、ホルモン剤を使用することの安全性などを個別に評価することが重要です。

このような理由から、当院では15歳未満の方への月経移動を目的としたお薬の処方は原則として行っていません

ただし、「15歳未満では医学的にホルモン剤を使用できない」という意味ではありません。初経後の思春期女性に対するホルモン剤による月経抑制自体は医学的な選択肢となり得ます 2)。月経困難症や過多月経など月経そのものについて困っている場合には、年齢だけで判断せず、一度ご相談ください。

50歳以上では、なぜ原則として処方しないの?

当院で月経移動に主に使用しているプラノバールは、ノルゲストレルとエチニルエストラジオールを含む中用量EP配合薬です 3)。

エストロゲンを含む薬剤では、まれではありますが静脈血栓塞栓症などの重大な副作用が起こることがあります 3)。

一方、「50歳以上だからプラノバールは禁忌」という一律の医学的基準があるわけではありません。プラノバールの電子添文では、40歳以上の女性について、一般に心筋梗塞等の心血管系障害が発生しやすくなる年代であることから、注意が必要とされています 3)。

当院では、年齢とともに増加する血栓症・心血管系疾患などの背景リスクと、月経移動が一時的・選択的な治療であることを考慮し、安全性を優先して歳以上の方への月経移動を目的としたプラノバールの処方は原則として行っていません

したがって、「50歳以上は医学的に絶対使用できない」という意味ではなく、当院の安全管理上の診療方針です。

15歳以上50歳未満でも処方できないことがあります

年齢が15歳以上50歳未満であっても、すべての方に月経移動のお薬を処方できるわけではありません。

血栓症の既往、喫煙、高度の肥満、片頭痛、高血圧、手術の予定、長期間身体を動かせない状態など、血栓症や心血管系疾患のリスクに関係する事項について確認し、安全性を優先して医師が処方できないと判断する場合があります 3)。

また、年齢だけではなく、現在治療中の病気やこれまでにかかった病気、服用中のお薬などによっても判断が変わります。診察の際には必ず医師へお伝えください。

月経を早める方法

月経を避けたい予定よりも前に月経を起こしておく方法です。

日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会の「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2026」では、月経周期を調節する方法が示されています 1)。

当院では、現在の月経周期と予定日を確認したうえで、服用開始日や服用期間を決定します。

月経を早める方法には、旅行や大会などの予定中にお薬を飲み続けなくてもよいというメリットがあります。一方で、予定通りに月経を移動できないこともあるため、早めの受診が重要です。

月経を遅らせる方法

月経を避けたい予定が終わるまで、月経が来るのを遅らせる方法です。

日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会のガイドラインでは、月経周期や予定月経までの日数などに応じて、EP配合薬などを用いて月経周期を調節する方法が示されています 1)。

当院では主に中用量EP配合薬であるプラノバールを使用し、現在の月経周期と予定日を確認したうえで服用方法を決定します。

月経を早める方法と比較して予定直前でも対応しやすい場合がありますが、旅行や大会などの期間中も毎日忘れずに服用する必要があります。また、服用中でも予定外の出血が起こる可能性があり、100%月経を避けられることを保証するものではありません 1)。

服用中に注意していただきたい症状

プラノバール服用中には、血栓症に注意が必要です 3)。

突然の足の痛みや腫れ、突然の息切れ、胸の痛み、激しい頭痛、視覚の異常、手足の脱力・まひなどがみられた場合には、服用を中止し、速やかに医療機関を受診してください 3)。

よくある質問

Q. 14歳ですが、修学旅行のために生理をずらせますか?

当院では、15歳未満の方への月経移動目的のお薬の処方は原則として行っていません。思春期では月経周期が安定していない場合もあるため、まず現在の月経の状態や月経移動の必要性、安全性を確認することが重要と考えています。ただし、15歳未満であること自体がホルモン治療の医学的禁忌という意味ではありません。

Q. 15歳になれば必ず処方してもらえますか?

いいえ。年齢だけで処方を決定するわけではありません。既往歴や喫煙、血栓症・心血管系疾患のリスク、現在の健康状態などを確認し、安全性を優先して個別に判断します。

Q. 50歳ですが、月経移動はできますか?

当院では、50歳以上の方への月経移動目的のプラノバール処方は原則として行っていません。50歳以上が医学的に一律禁忌という意味ではなく、年齢とともに増加する血栓症・心血管系疾患などのリスクと、使用する薬剤の特性を考慮した当院の安全管理上の方針です。

Q. お薬を飲めば必ず予定通りに生理をずらせますか?

いいえ。月経移動は100%保証できるものではありません。服用中に予定外の出血が起こったり、希望した時期に月経を移動できなかったりする場合があります1)。大切な予定が決まったら、できるだけ早めにご相談ください。

まとめ

月経移動は、修学旅行、部活動の大会、受験、旅行など、大切な予定と生理が重なりそうなときに検討できる方法です。

医学的には「15歳未満は月経移動ができない」「50歳以上は一律に禁忌」という年齢基準があるわけではありません。当院では、思春期における月経周期の状態、血栓症・心血管系疾患などのリスク、当院で主に使用する中用量EP配合薬の特性などを考慮し、安全管理上の院内基準として原則15歳以上50歳未満を処方対象としています。

また、15歳以上50歳未満であっても、既往歴や健康状態などによって処方できない場合があります。

月経を早める方法と遅らせる方法のどちらが適しているかは、現在の月経周期と予定の日程によって異なります。大切な予定と生理が重なりそうな場合には、直前ではなく、予定が決まった段階で早めに豊洲レディースクリニックへご相談ください

参考文献

1. 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会. (2026). 産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2026. CQ304「月経周期の調節方法は?」.

2. American College of Obstetricians and Gynecologists. (2022). General approaches to medical management of menstrual suppression. Clinical Consensus No. 3. Obstetrics & Gynecology, 140(3), 528–541.

3. あすか製薬株式会社. プラノバール配合錠 電子添文. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA).

文責:豊洲レディースクリニック院長 土肥 聡
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作成日:2026/09/16

婦人科コラム

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