出生前検査には、
- 形の病気がわかる超音波検査(エコーを使って赤ちゃんの形態から病気を診断します)
- 染色体疾患に対する検査
があります。
その『染色体疾患に対する検査』は、「確定検査」と「非確定検査」に分けられます。
「確定検査」
「確定検査」には、羊水検査や絨毛検査があります。
絨毛と羊水を得るために、妊婦さんのお腹に針を刺す必要がある検査です。
対象疾患は、染色体疾患全般で、感度(※)はほぼ100%です。
なお、確定検査の合併症として、流産や死産、稀ではありますが、破水や出血、感染などの可能性もあります。
(※)感度:染色体疾患のある赤ちゃんが、検査で「陽性」として検出できる割合。
「非確定検査」
一方、「非確定検査」には様々な検査があります。
母体血清マーカー検査、初期胎児精密超音波検査(初期精密超音波検査、胎児ドックなど)、コンバインド検査(超音波検査 + 母体血清マーカー検査)、そしてNIPTがあります。
非確定検査は確率を算出したり、陽性や陰性と結果が出たりする検査であり、確定検査ではありません。
また、それぞれ検査の時期や分かる内容、検査の限界などに違いがあります。
非確定検査は、確定検査で起こるような流産や死産の可能性はありません。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
確定検査 | 理論的には100%の診断で染色体疾患全般を出生前に診断できる | 子宮を経て胎盤組織や羊水を採取するために針で穿刺する (針を刺す)ために流産・胎児死亡する危険性がある |
非確定検査 | 子宮を経て胎盤組織や羊水を採取するために針で穿刺する(針を刺す)ことをしないため、流産・胎児死亡する危険性が一切ない | 出生前に100%の診断はできない |
作成日:2022/09/27