「出生前検査」という言葉は、妊婦さん全員が受ける通常の妊婦健診の検査も含めて考える場合もありますが、このサイトでは、希望した人だけが受ける検査のことを「出生前検査」として説明していきます。
先天性疾患を調べることができる
出生前(赤ちゃんが生まれる前)に、一部の先天性疾患を調べる検査を出生前検査といいます。
赤ちゃんの病気が妊娠中から分かると、妊娠中に治療ができたり、出産直後から治療を開始できたり、赤ちゃんを助けることに役立ちます。
しかし、残念ながら治療ができない病気もたくさんあり、検査を受けられたご夫婦が心配になってしまうこともあるかもしれません。
また想像もしていなかった結果を受け取ると、妊娠を続けるかどうか悩むこともあります。
お腹の中の赤ちゃんの命の尊厳をどのように尊重するのか、倫理的な課題もあります。
このように、赤ちゃんについて検査を受けて詳しく知ることがよいことなのかどうかは、人によって考え方が違います。
検査を受ける前に医師や認定遺伝カウンセラーに相談しましょう
検査を受けるかどうか考える時に、妊婦さんとそのパートナーは、出生前検査を専門とする日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医または認定遺伝カウンセラーに相談しましょう。
インターネットに掲載されている不確かな情報ではなく、正しい医学的な情報を得ることができます。
そして中立的な立場で、お腹の赤ちゃんの検査について一緒に考えてくれる、大事な相談相手になります。
検査を受ける前に、検査についてよく理解することが重要です。
作成日:2022/08/03